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スラムダンクの山王戦とは?あらすじ・登場キャラ・名シーンを紹介

スラムダンクの山王戦とは?あらすじ・登場キャラ・名シーンを紹介

スラムダンクは、井上雄彦先生が手がけたバスケットボール漫画で、1990年から1996年まで週刊少年ジャンプで連載されました。この作品は、リアルな試合描写や個性豊かなキャラクターで多くの読者を魅了し、日本にバスケットボールブームを巻き起こしました。その中でも特に注目されるのが、インターハイでの山王工業高校との対決、通称「山王戦」です。この試合は、スラムダンクを語る上で欠かせない名勝負として知られています。

この記事では、スラムダンクの山王戦について、あらすじや名シーンについて紹介します。

1.スラムダンクの山王戦とは?

スラムダンクは井上 雄彦先生によるバスケットボールをテーマにした漫画です。週刊少年ジャンプにて1990年から1996年まで連載されました。

湘北高校に入学した不良少年・桜木花道が、バスケットボール部に入部し、仲間とともに技術も人間的にも成長しながら全国制覇を目指す姿を描いています。個性豊かなキャラクターたちとリアルな試合描写が特徴で、多くの読者を魅了し、日本にバスケットボール旋風を巻き起こしました。連載終了後も名作として幅広い世代から支持を得ている人気作品で、単行本化だけでなく映像化され、アニメ放送や映画の公開もされています。

山王戦とは、神奈川県の代表として初のインターハイ全国大会出場を果たした湘北高校の2回戦の1つとして描かれた、湘北高校vs山王工業高校の試合を指します。

山王工業高校はインターハイ3連覇を成し遂げている全国最強の絶対王者。メンバーも全員魅力的で、作者自身も「これ以上のものは描けない」と語っており、その言葉通り名勝負が繰り広げられました。スラムダンクを語る上で絶対に欠かせない要素が山王戦です。単行本では25巻から最終巻の31巻までが山王戦となっており、約1年間かけて描かれています。

2.スラムダンクの山王戦のあらすじ

試合開始直後は湘北高校からの奇襲で始まり、前半の流れを湘北高校へ持っていきます。相手を驚かし、対策が取れないうちに点を取ろうという計画のもと桜木と宮城の連携が成功しました。良いスタートダッシュを切れたものの、山王工業高校は動じることなく反逆をしかけ、試合展開が変わり、次第に山王工業高校が優勢になります。

湘北高校のエース・流川は山王工業高校のエース・沢北に挑みます。2年生の沢北は1年生の頃からエースを務める高校生No.1プレーヤーですが、集中力が高まるまでに時間がかかる悪い癖があり、流川は何度か突破に成功。しかし次第に本領を発揮する沢北に圧倒され、高い壁を感じます。

一方で、チームの大黒柱であるセンターの赤木は同じポジションの河合に対し「住む世界が違う」と戦慄します。赤木は神奈川県No.1センターと言われていましたが、河合の実力は全国で3本指に入ると言われるほど。オールラウンダーとして圧倒的な実力を誇る河合に対し、大きな精神的ダメージを負います。

安西先生からの助言で桜木がオフォンスリバウンドに集中し、功を成して徐々に点差が縮まりますが、このタイミングで桜木が負傷。このまま試合に出れば選手生命に関わるという忠告を振り切り、痛みに耐えながらコートに戻りプレーを再開。

試合終了間際、流川から桜木へのパスが通り、桜木の劇的なシュートが決まります。流川と桜木は犬猿の仲で、これまで1度もパスをしたことがありませんでした。しかし、残り2秒のその瞬間、流川からのパスで放った桜木シュートにより湘北は僅差で山王工業を破り、見事勝利を収めます。

山王戦の試合スコアは以下の通りです。

前半戦終了後 湘北高校:36
山王工業高校:34
後半戦終了後 湘北高校:79
山王工業高校:78

2-1.漫画・アニメ・映画の違い

熱い戦いが繰り広げられた山王戦でしたが、漫画・アニメ・映画それぞれで描かれ方に若干の差があります。

まず、山王戦はアニメでは放送されませんでした。アニメ最終回は原作22巻の193話となっています。また、アニメの漫画とは異なる点として、オリジナルエピソードが多いということが挙げられます。

一方映画では山王戦を上映しましたが、ここでも漫画と異なる点がありました。それは、主人公が桜木 花道ではなく宮城 リョータであったことです。原作では描かれなかった宮城の過去や家庭の事情が明かされます。

3.スラムダンクの山王戦に登場するキャラクター

湘北高校のメンバーと山王高校のメンバーを紹介します。

安西監督率いる湘北高校のメンバーは以下の通りです。

・宮城 リョータ(みやぎ りょーた)

チームの司令塔であるポイントガードとして活躍。小柄な体格を活かし、素早い動きでのドリブルやパスワークを得意とします。

・三井 寿(みつい ひさし)

中学時代にMVPを獲得したことがあり、抜群のセンスを持っています。スリーポイントシュートが最大の武器です。

・桜木 花道(さくらぎ はなみち)

初心者にもかかわらず並外れた身体能力で急成長を遂げている人物。山王戦でリバウンドの才能が開花し勝利へ大きく貢献します。

・流川 楓(るかわ かえで)

中学時代から注目されてきた天才プレーヤーで、冷静なプレーをします。ワンマンプレーをすることが多く、1on1が得意。

・赤木 剛憲(あかぎ たけのり)

湘北高校のキャプテンで、センターを務めています。恵まれた体格を持ち、ディフェンスとリバウンド力に長けています。

堂本監督率いる絶対王者山王工業高等学校。メンバーは以下の通りです。

・深津 一成(ふかつ かずなり)

山王工業高校のキャプテン。ポジションはポイントガードで高いディフェンス力を持っています。「~だぴょん」が口癖。

・一ノ倉 聡(いちのくら さとし)

「すっぽんディフェンス」と呼ばれるディフェンスのスペシャリスト。忍耐強い性格で、粘り強いディフェンスで三井の体力を奪いました。

・沢北 栄治(さわきた えいじ)

最強山王工業高校でエースを務めるNo. 1プレーヤー。幼少期の頃から父親に1on1を繰り返し行っており、1on1の能力は作中で最も高い選手として描かれています。

・野辺 将広(のべ まさひろ)

圧倒的なリバウンド力を持つリバウンド王。桜木のリバウンドを完全に封じ込めるほど、ゴール下のポジショニングに優れています。

・河田 雅史(かわた まさし)

トップクラスの実力を持ったセンター。高校入学時から身長が25cmも伸びており、これまでさまざまなポジションを経験しており、すべてのポジションをこなすことができます。

そのほかのメンバーとして、準エース松本 稔(まつもと みのる)や河田の弟・河田 美紀男(かわた みきお)も登場します。

4.スラムダンクの山王戦の名シーン・名セリフ

山王戦では試合内容が素晴らしいのはもちろんのこと、作中では名シーンや名セリフが豊富です。その一部を紹介します。

大好きです 今度は嘘じゃないっす
桜木がバスケットボールを始めたきっかけはマネージャーの赤木 晴子に一目惚れしたことでした。当初は好かれたいという気持ちから嘘を伝えましたが、プレーするうちに本当にバスケットボールを好きになっていきました。
あきらめたら そこで試合終了ですよ…?
山王工業高校に20点の差をつけられ、誰もが敗北を意識した時に安西先生が言った言葉です。安西先生だけはまだ勝つことを諦めていませんでした。
左手は添えるだけ…
試合終了2秒前、流川からパスを受け取った桜木が呟くセリフです。これまでの努力の成果を発揮し奇跡のブザービーターを決め、流川と無言でハイタッチをするシーンは言わずと知れた名シーンです。
「負けたことがある」というのがいつか大きな財産になる
湘北高校に敗れ、沈んだ空気が漂う中、山王工業高校の堂本監督が放った言葉。敗北を知らなかったからこそこの経験が大きな糧になるという熱いメッセージが込められています。

5.スラムダンクの山王戦のその後

山王戦に勝利した湘北高校でしたが、山王戦にすべてを出し切った湘北高校は嘘のようにボロ負けし、3回戦はあっけなく敗退してしまいます。スラムダンクは山王戦で終わっているため、その後インターハイで優勝校がどこなのかは明かされていません。

しかし2004年、最終回のその後「あれから10日後…」が続編として描かれました。

インターハイ敗退後、3年生が引退し、新キャプテンとして宮城 リョータが抜擢。一方桜木は学校を休みリハビリに専念していました。リハビリの先生から日本人初のNBA選手が生まれたことを聞き、奮起する桜木。先生からの「行けるの?」という問いかけに対し最後に「天才ですから」と答え物語は終了するのでした。

まとめ

スラムダンクの山王戦は、多くの読者に深い感動を与えた名シーンの宝庫です。桜木花道と流川楓の成長、チームとしての湘北高校の一体感、そしてバスケットボールの魅力が詰まったこの試合は、漫画史に残る名勝負と言えます。試合終盤の桜木の劇的なシュートや安西先生の名言「あきらめたらそこで試合終了ですよ…?」など、多くの名シーンが生まれました。

この試合の後、湘北高校は惜しくもインターハイで敗退しますが、彼らの戦いは多くのファンの心に刻まれました。スラムダンクの魅力は、山王戦を通じてさらに広がり、今なお多くの人々に愛されています。

※当記事は2024年6月時点の情報をもとに作成しています

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