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ロック11種類の特徴・代表アーティストを歴史に沿って解説!

ロック11種類の特徴・代表アーティストを歴史に沿って解説!

ロックの種類は複数あり、主に聴かれるロックは11種類あります。ロックと言えば激しいサウンドをイメージする人も多いですが、ロックは激しい音楽だけではありません。クールなサウンドや異国情緒のあるサウンドなど、さまざまです。

そこで今回は、ロックの定義とメタル、パンクとの違い、ロックの種類ごとの特徴・代表アーティストについてご紹介します。ロックに興味のある人、バンド結成を考えている人は、ぜひ当記事を参考にしてください。

1.ロックの定義は?

ロックとは、ギターサウンドを中心的存在として演奏する音楽スタイルです。一口にロックと言っても種類は豊富にあり、アメリカやイギリスで多様なバンドスタイルのロックが誕生しました。ザ・ビートルズやクイーンなどが有名です。

1-1.ロックとメタル・パンクの違い

メタルとパンクは、ロックの派生ジャンルです。メタルはロックより激しく、身体に重く響く低音が特徴的です。大声で歌うシャウトを多く使っており、頭を激しく振るヘッドバンキングのパフォーマンスで観客を魅了します。

パンクは「不良」という意味があり、様式化したロックに反発して激しい音楽で伝えたいメッセージを表現するジャンルです。見た目が特徴的で、髪を逆立てたり、破けた衣服を着たりしてパフォーマンスします。

2.ロックの種類|それぞれの特徴や代表アーティストを紹介!

ロックの種類は多岐にわたり、種類によって音やリズムの取り方が異なります。種類ごとに誕生した歴史が異なり、それぞれの特徴を知ることで自分好みのロックを見つけられるでしょう。

ここでは、ロックの主な種類と特徴、代表的なアーティストについて紹介します。

2-1.ロックンロール

ロックンロールは、黒人音楽のR&B(リズム&ブルース)をもとに、アメリカで生まれた音楽です。バンドサウンドにピアノやサックスを利用した軽やかな音楽が特徴です。黒人アーティストとしては、チャック・ベリーが日本でもよく知られています。

1960年代には「キング・オブ・ロックンロール」と称された白人のエルヴィス・プレスリーが登場し、日本でもロックが浸透しました。なお、白人が演奏するカントリーミュージックの影響を受けたものを、ロカビリーと呼びます。

2-2.ブルースロック

黒人が確立したブルースを、白人がロックとかけ合わせて演奏した音楽がブルースロックです。はじめはイギリスで火が付き、徐々にアメリカでも流行しました。

ボーカル・アコースティックギター中心からエレキギター中心に変わり、楽曲中でのクールで魅惑的な即興演奏が聴く人の心を惹き付けます。アーティストでは、ローリング・ストーンズやジョン・メイオール・アンド・ザ・ブルースブレイカーズが代表的です。

2-3.フォークロック

フォークロックは、民俗音楽のフォークとロックサウンドをかけ合わせて誕生した音楽です。従来の楽器に電気楽器を取り入れて演奏します。電気楽器の音色はあまり加工せず、ハーモニー重視で演奏するのが特徴です。

フォークロックの有名アーティストに、グラミー賞やアカデミー賞などを受賞した経歴もあるアメリカ出身のボブ・ディランがいます。フォークロックが流行した1960年代は若者の政治参加が活発であったため、歌詞に社会的なメッセージが込められているのが特徴です。

2-4.サイケデリック・ロック

サイケデリック・ロックは、ドラッグによる幻覚・体験を音楽表現に落とし込んだジャンルです。アメリカの西海岸で誕生し、1960年代後半に流行しました。従来の伝統に反抗するヒッピー文化が影響を与えていると言われており、浮遊感や異国情緒のあるサウンドが特徴的です。

サイケデリック・ロックを代表するバンドは、アメリカ出身のバーズです。また、ヒッピー文化の象徴的な存在であるジミ・ヘンドリクスもサイケデリック・ロックに影響を与えています。

2-5.ジャズロック

ロックが流行したことにより人気が低下気味だったジャズに、ロック要素を取り入れて新しいスタイルを確立したのがジャズロックです。従来のジャズにエレキギターやエレクトリックピアノなどの電気楽器を取り入れ、ロック的に演奏するのが特徴です。

また、ロックミュージシャンが管楽器を取り入れ、ジャズのように自由に演奏するスタイルもジャズロックと言います。ジャズロックのアーティストには、ジャズミュージシャンのイルス・デイヴィス、ロックミュージシャンのソフト・マシーンなどがいます。

2-6.プログレッシブ・ロック

プログレッシブ・ロックとは、弦楽器や管楽器、キーボードなどを使い、クラシック音楽・ジャズ・現代音楽など、さまざまな音楽要素を取り入れたジャンルです。プログレッシブには、進歩的・革新的という意味があります。曲の演奏時間が長く、独自性のあるコード進行やリズム、小難しい歌詞が特徴です。

プログレッシブ・ロックの先駆者として有名なのが、ピンク・フロイドです。高い演奏力をもち、世界的に評価されています。

2-7.ハードロック

ハードロックは、音が大きく派手な演奏、エレキギターのソロや速弾き、ボーカルのシャウトなどが特徴的な音楽です。ステージパフォーマンスが激しく、疾走感のあるライブを楽しめます。ハードロックと似た種類にヘビーメタルがありますが、ヘビーメタルはハードロックから派生したと言われています。

ハードロックの原型をつくったとされているのは、イギリスのレッド・ツェッペリンというロックバンドです。また、日本ではヘビーメタルにも大きな影響を与えたディープ・パープルも人気があります。

2-8.ポップ

ポップは、ロックとポピュラー音楽をかけ合わせ、大衆向けにした音楽です。キャッチーさや親しみやすさが特徴で、時代ごとの流行とエンタメ性を追い求めたジャンルと言えます。ポップは、作曲者と演奏者、歌手がそれぞれ別であることも珍しくありません。

代表的アーティストは、数多くのヒット曲を生み出し、キング・オブ・ポップと称されたマイケル・ジャクソンです。特に、代表曲であるスリラー以降にポップの要素が強く出ていると言われています。また、マドンナやシンディ・ローパーなどの女性アーティストも登場しました。

2-9.オルタナティヴ・ロック

オルタナティヴ・ロックは、利益を重視した商業的な音楽が主流になる中で、流れに逆らうような精神をもった音楽です。オルタナティヴには、新しい、型にはまらないなどの意味があります。

オルタナティヴ・ロックのバンドは、グラミー賞を受賞したアメリカのニルヴァーナが有名です。また、ロックとラップをかけ合わせたスタイルのレッド・ホット・チリ・ペッパーズも、オルタナティヴ・ロックの普及に影響を与えています。

2-10.UKロック&ハードコア・パンク

UKロックとは、イギリス国内で生まれたロックミュージック全般を指します。時代ごとの文化やトレンドと密接に関わり、数多くのジャンルが生まれました。UKロックの定義は難しく、時代ごとに特徴が異なります。

ハードコア・パンクは、反社会的なパンクロックをさらに過激にした音楽です。キャッチーさはあまりなく、怒りなどの激しい感情を表現しています。演奏にスピード感があり、1~2分の短い曲が多いのが特徴です。

2-11.ラウドロック

ラウドロックは日本でのみ通じる言葉で、騒がしいロックミュージック全般を指します。ヘビーメタルの特徴が濃く、ハードコアやエモーショナル、スラッシュメタルなど、複数のサブジャンルが含まれます。曲中の長いギターソロやライブパフォーマンスが魅力的です。

ラウドロックの人気バンドには、唯一無二の存在感を放つマキシマムザホルモン、海外リスナーからの評価も高いONE OK ROCKなどがいます。

まとめ

ロックとは、ギターを中心とした音楽スタイルのことです。メタルとパンクはロックが派生したジャンルで、いずれもロックと比べて激しいことが特徴です。メタルは重く低い音、パンクは髪型や衣服の激しさが魅力と言えます。

ロックを一口に言っても多種多様なジャンルがあり、使われる楽器やメロディー、リズム、歌詞などは大きく異なります。また、それぞれに文化や考えがあるので、音楽以外の魅力から好みのジャンルが見つかるでしょう。

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