NHK朝ドラとして親しまれている「NHK連続テレビ小説」は通算100作を超えており、毎年、上半期と下半期に分けて2作品が放映されています。毎年どのような作品が放映されるか、キャストとして誰が抜擢されるかを楽しみにしている方も多いでしょう。
この記事では、2018年から2023年までの12作品について、概要や歴代主人公を務めるキャストなどを紹介します。朝ドラの歴史を振り返りたい方、これまでどのようなキャストが活躍したかを知りたい方は、ぜひご確認ください。
1.歴代作品数100以上!NHK朝ドラとは?
NHKの朝ドラこと「NHK連続テレビ小説」とは、1961年の放送開始から100作以上続いている、15分間のテレビドラマです。新聞の朝刊に掲載されている連載小説を意識したことから、平日の朝8時または昼12時45分の放送枠で放送されることになりました。
朝ドラは1年間を上半期と下半期に分けた半年間で完結するように構成された内容で、主に10代から20代の女優が朝ドラヒロインを務めることを特徴としています。「朝にドラマを観る」という視聴習慣を生み出し、老若男女問わず多くの視聴者から愛されています。
2.歴代のNHK朝ドラを12作品紹介!
NHKの公式サイトでは、朝ドラの舞台となった土地や舞台となった年代など、さまざまな形で作品を知ることができます。
ここでは、歴代のNHK朝ドラの中でも最新の12作品について紹介します。
2-1.2023年後期「ブギウギ」
「ブギウギ」は、ブギの女王と呼ばれた笠置シヅ子さんをモデルにしたオリジナル作品です。底抜けに明るい鈴子が、多くの困難を乗り越えて歌手の道へと突き進み、戦後の傷ついた人々に勇気と希望を与えていく生涯を、笑いあり涙ありの物語として描いています。
大正から昭和にかけての激動の時代を舞台に活躍するヒロインの鈴子役には、女優の趣里さんが抜擢されています。脚本は足立紳さんと櫻井剛さんが共同で担当し、NHKアナウンサーの高瀬耕造さんが語りを務めました。その他のキャストには水上恒司さん、草彅剛さん、蒼井優さん、菊地凛子さん、小雪さん、水川あさみさん、柳葉敏郎さんなどの有名俳優が多く出演しています。
2-2.2023年前期「らんまん」
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「らんまん」は、高知県出身の植物学者である牧野富太郎さんをモデルにしたオリジナル作品です。幕末から明治、そして激動の大正、昭和へと混乱が続く時代を舞台に、主人公の槙野万太郎と妻である寿恵子の波乱万丈な生涯を描いた物語です。
愛する植物に向き合い続け、情熱的に生きた主人公の槙野万太郎を演じるのは、俳優の神木隆之介さん。妻の寿恵子役には浜辺美波さんが抜擢されています。オープニングはあいみょんさんの「愛の花」で、脚本は「群青領域」や「旅屋おかえり」を手掛けた長田育恵さんが担当しています。
2-3.2022年後期「舞いあがれ!」
「舞いあがれ!」は、町工場の娘として生まれた舞が五島列島の「ばらもん凧だこ」に魅入られたことをきっかけに、空を飛ぶという夢に向かって突き進む姿を描いた物語です。1990年代から現代を舞台に、舞の生まれ故郷でもある東大阪と祖母の住む五島列島において、多くの人たちとの絆を育みながら挫折と再生を繰り返す姿が見どころ。
ヒロインの舞を演じるのは、福原遥さん。脚本は桑原亮子さん・嶋田うれ葉さん・佃良太さんが共同で担当しています。語りには歌手のさだまさしさんが起用されています。
2-4.2022年前期「ちむどんどん」
沖縄が本土復帰してから50年を記念して制作された「ちむどんどん」は、復帰前の沖縄で生まれ育った暢子が、本土復帰とともに上京して料理人を目指す姿を描いた物語です。4人兄弟の3人目として生まれた暢子は兄弟に支えられ上京し、沖縄料理の店を開くことを決意。傷つきながらもお互いに励まし合う4人兄妹の美しい家族愛が見どころのドラマです。
ヒロインの暢子を演じるのは黒島結菜さん。脚本は羽原大介さんが手掛け、語りはジョン・カビラさんが務めています。
2-5.2021年後期「カムカムエブリバディ」
「カムカムエブリバディ」は、朝ドラが始まって以来初めて3人のヒロインが抜擢されたハートフルコメディーです。祖母・母・娘という三世代の女性が、ラジオ英語講座を聴き続けることで自分らしい生き方を見出していく姿を描いた、100年間のファミリーストーリーです。
上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんの3人がヒロインたちを演じ、語りは城田優さんが担当しています。脚本は大河ドラマ「平清盛」や連続テレビ小説「ちりとてちん」を手掛けた藤本有紀さんが書き下ろしています。
2-6.2021年前期「おかえりモネ」
宮城県気仙沼湾沖で育った百音は、東京からやってきた気象予報士に「天気予報は未来を予測できる世界」と教えられたことに深く感銘を受け、気象予報士を目指すことに。試験に合格した後は民間の気象予報会社で働き始めますが、天候によって人の人生が大きく左右されることを痛感します。「おかえりモネ」では、個性的な先輩や同僚に鍛えられながら、失敗と成功を繰り返しつつ気象予報士として成長する百音の姿を描いています。
安達奈緒子さんが脚本を手掛け、女優の清原果耶さんがヒロインの百音を演じました。鈴木京香さんや坂口健太郎さんなどの俳優陣が数多く出演し、語りは竹下景子さんが担当しています。
2-7.2020年後期「おちょやん」
「おちょやん」は、「大阪のお母さん」として親しまれてきた上方女優、浪花千栄子さんをモデルにしたオリジナル作品です。明治時代に大阪府南河内の貧しい家に生まれた千代が華やかな芝居の世界に飛び込み、紆余曲折を経て名実ともに上方を代表する女優へと成長する姿を描いています。
ヒロイン役を務めるのは、女優の杉咲花さん。八津弘幸さんが脚本を手掛け、語りは桂吉弥さんが担当しています。
2-8.2020年前期「エール」
『エール』二階堂ふみ、窪田正孝との夫婦役を語る 「音さんと一緒に寄り添って生きているよう」#二階堂ふみ #エール #朝ドラエール #窪田正孝 https://t.co/RqKGllBTU0 pic.twitter.com/nRZaKb7pqZ
— リアルサウンド映画部 (@realsound_m) May 9, 2020
「エール」は、数々の名曲を生み出した昭和の音楽史を代表する作曲家古関裕而さんと、妻で歌手の金子さんをモデルにした、林宏司さん原作の物語です。戦前から戦後という激動の時代の中、傷ついた人々を音楽の力で励まそうと、二人三脚で新しい時代の音楽を生み出していく古山夫妻の姿を描いています。
老舗呉服店の長男として生まれながらも音楽と出会い才能を発揮する主人公の古山裕一を窪田正孝さんが、歌手になる夢を追い続ける関内音を二階堂ふみさんが演じています。語りは津田健次郎さんで、山崎育三郎さんや中村蒼さん、森山直太朗さんも出演しました。
2-9.2019年後期「スカーレット」
明日…
— Erika Toda Staff (@erikatodastaff) March 27, 2020
最終話です🔥#戸田恵梨香 #スカート #スカーレット最終回 #nhk pic.twitter.com/5JKEzHSCzR
「スカーレット」は、高度成長期の滋賀県信楽を舞台に、陶芸家の喜美子が男性ばかりの陶芸の世界に飛び込みながらもがむしゃらに頑張る姿を描いた物語です。どれだけつらいことがあっても陶芸への情熱が消えることがない喜美子の、自らの窯を開き独自の信楽焼を見出していく強い姿が見どころ。
貴美子の15歳から46歳までの間を演じるのは、女優の戸田恵梨香さん。父の川原常治役として北村一輝さん、母のマツ役として富田靖子さんが出演しています。脚本は水橋文美江さん、語りは中條誠子さんが担当しました。
2-10.2019年前期「なつぞら」
「なつぞら」は、NHK連続テレビ小説の100作目として注目された、脚本家大森寿美男さんのオリジナル作品です。戦後の北海道十勝を舞台に、両親を失った少女なつが草創期のアニメーションの世界にチャレンジする姿を描いた物語です。日本アニメーションの草創期をまっすぐに生きたなつの夢と冒険をドラマティックに描いています。
ヒロインなつを演じたのは、女優の広瀬すずさん。主な出演者には松嶋菜々子さんや草刈正雄さんなど豪華俳優陣が多く起用されています。語りはお笑いタレントの内村光良さんが担当しました。
2-11.2018年後期「まんぷく」
「まんぷく」は、インスタントラーメンの生みの親として有名な安藤百福さんと妻の仁子さんの半生をモデルとした、福田靖さん脚本の物語です。次々と事業を起こしては「大失敗」と「大成功」を繰り返しながらも、たくましく生き抜く夫婦の姿を描いています。
妻の福子役には安藤サクラさん、夫の萬平役には長谷川博己さんが起用されています。語りを担当した芦田愛菜さんは当時14歳だったことから、朝ドラ史上最年少の語りとなり、放送当時は大きな話題となりました。
2-12.2018年前期「半分、青い。」
「半分、青い。」は、小学生の時に病気で片耳を失聴した鈴愛が、バブル期に上京して漫画家となるものの、挫折を繰り返しながら激動の人生を駆け抜ける姿を描いた物語です。何かを失っても、別の方法で前に進んでいくヒロインの生き方が見どころです。
ヒロインの鈴愛を演じているのは、映画「俺物語!!」や「キネマの神様」などの出演作品で人気となった女優の永野芽郁さん。ヒロイン役を支える両親役には松雪泰子さんと滝藤賢一さん、同じ日に同じ病院で生まれた幼なじみ役に佐藤健さんが抜擢されています。劇中に多く登場する昭和後期や平成初期の懐かしいグッズや流行、歌謡曲も話題となりました。
まとめ
朝ドラこと「NHK連続テレビ小説」は1961年から続く番組で、毎年春と秋に新しい作品に切り替わり、日々ストーリーやキャストが話題となっています。2023年10月からは歌手の笠置シヅ子さんをモデルにしたオリジナル作品が放映されており、ヒロインを趣里さんが演じています。
2024年4月からは110作目となる「虎に翼」が放映される予定です。「虎に翼」は、日本初の女性弁護士である三淵嘉子さんをモデルとした作品で、伊藤沙莉さんが主演を務めます。
※当記事は2024年3月時点の情報をもとに作成しています