「SAW(ソウ)」シリーズは、スリリングなストーリー展開と緻密な謎解き要素が特徴のホラー映画です。ジグソウという名の殺人鬼によって、極限の状況に追い込まれた登場人物たちの選択が描かれ、多くのファンを虜にしてきました。シリーズは2004年に初公開され、続編を重ねるたびに新たな視点や謎が追加されてきました。
この記事では、「ソウ」シリーズの公開順や各作品のあらすじを詳しく紹介します。シリーズをより楽しむための見方について解説するので、ぜひご覧ください。
1.「SAW(ソウ)」とは?
アメリカのサイコスリラー映画シリーズ「SAW(ソウ)」は、2004年に第1作目が公開されて以来、数々の続編が制作され、世界中で大きな話題となった作品です。
「ソウ」シリーズでは、謎の猟奇殺人鬼「ジグソウ」が、人々を誘拐し、生き残るために拷問に近い残虐なゲームを強要します。参加者にはすべて共通点があり、ジグソウは明確な目的を持ち、参加者を選出しています。しかし、ストーリー展開が複雑で、ゲームの目的を読み解くのは非常に難解です。
ゲームのルールや犯人の動機など、謎が次々と解き明かされていくサスペンスフルな展開が魅力で、多くのホラー映画ファンから高い評価を得ている大人気作品です。
2.「ソウ」シリーズは公開順で見るのがおすすめ!
「ソウ」シリーズは、各作品が複雑に絡み合い、物語が積み重なって完成します。まるでパズルのように、一つひとつのピースが合わさることで全体像が見えてくるため、公開順で見るのがおすすめです。以下では、心理サバイバル映画「ソウ」シリーズ作品の魅力を公開順に紹介します。
2-1.「ソウ」(2004年)
2004年公開の「ソウ」は、シリーズの礎を築いた作品で、ジェームズ・ワン監督が手がけました。
ある朝、ゴードン医師とアダムは見知らぬバスルームで目を覚まします。互いに面識のない2人は鎖でつながれ、ポケットの中にはカセットテープが入っていました。テープからは、ジグソウと名乗る男性の声が流れます。2人は生き残るために密室に隠されたヒントを手掛かりに、恐ろしいゲームを強いられます。
極限状態とも言える緊迫した状況の中、繰り広げられるスリリングなストーリーと目をそむけたくなるような残虐なシーンが話題となった作品です。
2-2.「ソウ2」(2005年)
2005年公開作品の「ソウ2」では、第1作目を手がけた監督ジェームズ・ワンさんに変わり、ダーレン・リン・バウズマンさんが監督しました。
洋館に閉じ込められた男女8名が同時にゲームに参加し、彼らの過去や罪が暴かれていきます。前作でジグソウを逮捕したエリック刑事は、今回のゲーム参加者の中に自分の息子がいることを知ります。
前作を上回る複雑な仕掛けに加え、複数の犠牲者が絡み合うことで、物語はさらにスリリングに展開し、観客の心をつかんで離しません。
2-3.「ソウ3」(2006年)
2006年公開、「ソウ」シリーズの第3作目「ソウ3」は、第2作目に引き続きダーレン・リン・バウズマン監督の作品です。
悪質な飲酒運転による交通事故で息子を亡くした父親ジェフは、食品倉庫の地下室で目覚めます。地下室に拘束されているのは、ジェフが復讐心を持つ息子の交通事故に関わる人物たちです。憎み続けていた人間たちを目の前にしたジェフは、一体どう行動するのか、ジグソウによる新たなるゲームが幕を開けます。一方、何者かに拉致された医者リンは、脳腫瘍を患い、死の瀬戸際をさまようジグソウの手術を命じられます。
前作と比較して残虐なシーンが多く、複雑なストーリー展開が特徴です。ついに、ジグソウの謎と運命のベールがはがされます。
2-4.「ソウ4」(2007年)
2007年に公開された「ソウ4」は、第2・3作目同様、ダーレン・リン・バウズマンさんが監督を担当します。
ジグソウが死亡し、彼の残した遺産である猟奇的なゲームは終焉を迎えたかに見えました。しかし、ジグソウの死後、遺体の胃の中からメッセージテープが見つかります。ジグソウによる殺人ゲームは、終わりではありませんでした。新たな標的となる参加者は、唯一の生き残りであるリッグ刑事です。
ジグソウの目的がより深く描かれ、シリーズ全体のテーマが大胆に解き明かされていきます。
2-5.「ソウ5」(2008年)
2008年に公開された「ソウ5」は、デヴィッド・ハックルさんが監督をつとめる作品です。
とあるビルの密室で、首輪と鎖で拘束された5人の男女が目を覚まします。彼らの首のすぐ横には、大きなV字型の刃がセットされていました。コンクリートで囲まれた密室で、新たな殺人ゲームがはじまります。一方、ゲームに参加するも無事生還したFBI捜査官ストラムは、無傷で生き残ったホフマン刑事がジグソウの後継者ではないかと疑いはじめます。
ジグソウが死んでも終わらない、殺人ゲームの真犯人とは一体誰なのか、ハラハラさせられる展開に目が離せません。
2-6.「ソウ6」(2009年)
2009年公開の「ソウ6」は、ケヴィン・グルタートさんが監督をつとめる作品です。
前作でジグソウの後継者として浮上したホフマン刑事が、FBI捜査官ストラムを殺害し、ジグソウのゲームを継続していたことが発覚します。しかし、ホフマン刑事はストラム捜査官の上司であるエリクソン捜査官に追いつめられ、自身の過去やジグソウとの関係が明らかになっていきます。
時を同じくして、悪徳保険会社の重役ウィリアム・イーストンが拉致され、新たなゲームがはじまっていました。
シリーズ全体の謎が解き明かされる重要な作品で、「ソウ」シリーズファンにとっては見逃せない作品です。
2-7.「ソウ ザ・ファイナル 3D」(2010年)
「ソウ」シリーズ第2作目から編集を担当するケヴィン・グルタートさんが、満を持して監督をつとめます。
ホフマンがジグソウの後継者として暴走を続ける中、心に傷を負った生還者たちの前に、作家ボビー・デイゲンが現れます。ボビーは、ジグソウのゲームの生還者で、自らの経験を本にして大ヒットさせた作家です。一方で、ジグソウによる最後の遺言が明らかにされ、ついに後継者争いに終止符を打とうとします。
「ソウ」シリーズの根底にある謎が解き明かされる、衝撃の結末は圧巻です。シリーズの完結にふさわしく、初の3D作品として、より臨場感溢れる恐怖体験を提供しました。
2-8.「ジグソウ:ソウ・レガシー」(2017年)
2017年公開の「ソウ」シリーズ8作目となる「ジグソウ:ソウ・レガシー」は、マイケル・スピエリッグ監督とピーター・スピエリッグ監督の2人が手がけた作品です。
ある日、首を鎖でつながれ、バケツをかぶせられた5人の男女が密室で目を覚ましました。「ゲームをしよう」と、死んだはずのジグソウからのメッセージが流れます。再びジグソウのゲームがはじまるのか、もしくは、新たな模倣犯が現れたのか、刑事たちは過去の事件と新たな事件の共通点を探りながら、謎の真相を解き明かそうとします。
過去の「ソウ」シリーズへのリスペクトを感じながらも、新たな謎とスリリングな展開で、一時も目が離せません。
2-9.「スパイラル:ソウ オールリセット」(2021年)
2021年公開「スパイラル:ソウ オールリセット」は、第2作目から第4作目までを担当したダーレン・リン・バウズマン監督が再び手がけた作品です。
物語は、警察官をターゲットにした猟奇的な連続殺人事件からはじまります。犯人は、まるでジグソウのような残忍なゲームを仕掛けており、捜査を進める刑事たちは、過去のジグソウ事件との共通点に気づきはじめました。さらに、主人公ジーク刑事の父である伝説的刑事マーカスまでもが巻き込まれ、事件は思わぬ方向へと展開します。
「ソウ」シリーズの新たなスタートを切るにふさわしい作品です。「ソウ」シリーズファンはもちろん、ホラー映画ファンにとっても必見の作品です。
2-10.「ソウX」(2024年)
超人気シリーズ「ソウ」の最新映画「ソウX」は、2024年10月18日に公開されます。「ソウ」シリーズの生みの親であるジェームズ・ワンさんとリー・ワネルさんが、製作総指揮を手がけました。
末期がんに侵され、余命わずかと宣告されたジョン・クレイマーは、奇跡的な治療法を求めてメキシコへと向かいます。しかし、待ち受けていたのは、弱者を食い物にする卑劣な詐欺でした。裏切られた怒りや死への恐怖が、彼の中に新たな感情を芽生えさせます。
シリーズ第1作目と第2作目の間に起きた出来事を描いたスピンオフ作品で、ジグソウことジョン・クレイマーが、なぜ残虐なゲームをはじめるに至ったのか、知られざる物語が描かれます。
まとめ
「ソウ」シリーズは、公開順に見ることで、物語の全体像やキャラクターの変遷を深く理解できる作品です。ジグソウを中心とした複雑な物語が、各映画ごとに新たな謎と驚きを提供します。
ホラーが好きな方やミステリー要素を楽しみたい方には、「ソウ」は特におすすめのシリーズです。まだ見ていない作品があれば、ぜひチェックしてみましょう。
※当記事は2024年9月時点の情報をもとに作成しています