BEGINは「島人ぬ宝」や「恋しくて」などこれまでに数々の名曲を生み出してきた、男性3人組のバンドです。1990年3月にデビューし、2020年3月には30周年を迎えました。30年以上の活動を経ても人気は褪せることなく、心温まる楽曲が今でも多くのファンを魅力しています。
当記事では、BEGINの魅力や代表曲、メンバー3人のプロフィールを解説します。BEGINについて深く知りたいという方は、ぜひご一読ください。
1.BEGIN(ビギン)とは?
BEGIN(ビギン)とは、メンバー全員が沖縄県石垣島出身で幼なじみの3人で結成されたアコースティックバンドです。高校卒業後、1988年に東京で結成されました。1990年に「恋しくて」という曲でデビューし、その後数多くの名曲たちを作り続けてきました。最近では、ブラジルやハワイでのコンサートも行っており、日本だけでなく海外でも活躍しています。島唄、ブルース、ハワイアンなど多彩なジャンルの音楽を生み出しており、幅広い年齢層から支持されているバンドです。
以前には老若男女問わずどなたでも楽しめる新たな参加型の音楽スタイル、「マルシャショーラ」という言葉をツアーテーマにしたコンサートツアーも実施しました。
1-1.BEGINの名前の由来
バンド名を決める際、沖縄の昔の言い方で「沖縄」を意味する「レキオ」という名前が候補にあがっていました。しかし、しっくりこない、という理由で却下されます。
そこで、メンバーの比嘉栄昇さんが辞書をパッと開いたときに目についたのが「BEGIN」という単語だったため、BEGINというバンド名に決定しました。今ではBEGINというバンド名は広く定着していますが、実は偶然によって決まったという経緯があります。
1-2.BEGINの魅力
BEGINは、メンバー3人の距離感が生みだす絶妙な楽曲の音楽性が魅力です。
デビュー当時、「沖縄と本土の架け橋になりたい」という想いが強く、ブルースを基調とした楽曲を数多く発表していました。デビュー曲である「恋しくて」がヒットしたことで、アーティストとしてのナンバーワンレースに巻き込まれそうになったこともありました。
しかし、すぐに当初の姿勢を再確認し軌道修正し、「オンリーワン」への道へと進んでいきます。アーティストとしてナンバーワンの人気を獲得するよりもオンリーワンの存在を目指したBEGINだからこそ、温もりを感じられる数々の名曲を生み出せたのでしょう。
2.BEGINのメンバー3人のプロフィールを紹介
沖縄のバンドと言えば、BEGINを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。BEGINの楽曲は普遍的なテーマやメッセージ性を持っており、愛や家族、故郷など誰もが共感できるテーマを歌に取り入れています。そのため、世代や年齢を超えて多くの方に共感を呼び、長く親しまれています。
島唄や三線の音色、沖縄の自然や美しい風景を描いた歌詞などは、聴く人々に感動や懐かしい印象を感じさせるでしょう。沖縄の要素が詰まった楽曲は沖縄出身の方だけでなく、日本を超えて世界中の方に感動を与え続けています。
ここでは、多くの方に親しまれているBEGINメンバーの人柄や経歴を紹介します。
2-1.比嘉 栄昇(ひが えいしょう)
名前 | 比嘉 栄昇(ひが えいしょう) |
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担当 | ボーカル |
生年月日 | 1968年7月15日 |
年齢 | 54歳 ※2023年5月時点 |
血液型 | A型 |
出身地 | 沖縄県 石垣市 |
比嘉 栄昇さんは、多くの方に癒しを届ける個性のある歌声の持ち主です。デビュー前に沖縄から東京へ上京してきた際、「沖縄の人は英語しかしゃべっていないんでしょ」と言われショックを受けます。その後BEGINを結成し、「誰にも負けないくらいきれいな日本語で歌うバンドにしよう」と心に決めました。
東京でメジャーデビューしたBEGINですが、比嘉 栄昇さんが「沖縄に移住する」と宣言したことをきっかけに活動の場を地元沖縄へと移します。
2-2.上地 等(うえち ひとし)
名前 | 上地 等(うえち ひとし) |
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担当 | ピアノ、ボーカル |
生年月日 | 1968年6月23日 |
年齢 | 54歳 ※2023年5月時点 |
血液型 | A型 |
出身地 | 沖縄県 石垣市 |
上地 等さんは、ピアノやアコーディオンなどを使い、幅広い音楽を奏でる才能を持つミュージシャンです。
2016年には、48歳という年齢で初のソロアルバム「48(よんぱち)」をリリースしました。同世代を応援する歌が詰め込まれており、BEGINとは一味異なるロック調のボーカルが魅力的です。アルバムジャケットの写真は、比嘉 栄昇さんが石垣島で上地 等さんを撮影したものです。
2021年には全員50代の新バンド「ビリケンブラザーズ」を結成し、ファーストアルバムもリリースされています。
2-3.島袋 優(しまぶくろ まさる)
名前 | 島袋 優(しまぶくろ まさる) |
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担当 | ギター、ボーカル |
生年月日 | 1968年9月23日 |
年齢 | 54歳 ※2023年5月時点 |
血液型 | A型 |
出身地 | 沖縄県 石垣市 |
島袋 優さんは音楽プロデューサーやソングライターとして幅広く活躍しています。携帯電話会社auのCMで大ヒットした、桐谷 健太さんが歌う「海の声」の作曲者としても有名です。
島袋さんは音楽活動だけでなく、アーティストとしての活動も精力的に行っています。2022年2開催されたプログラム「アーティスト・イン・レジデンス at Manza」では、スピンオフ企画の特別ゲストとして招待されています。
このイベントは、ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾートの40周年記念事業の1つです。リゾートに訪れたアーティスト非日常の中で感じた想いを作品に落とし込み、展示するというものでした。イベント開催中は島袋さんにとって初めてのアート展「NEIRO〜暮らしに音と色彩を〜」も開催しました。
3.BEGINの代表曲
BEGINはデビュー曲「恋しくて」でデビューしたのち、島唄と呼ばれる沖縄独特の音楽を日本のポップスに取り入れ数々のヒット曲を生み出してきました。
オリオンビールのCM曲にもなった「オジー自慢のオリオンビール」や「かりゆしの夜」など聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
ここでは、BEGINの楽曲の中でも特に有名な曲を紹介します。
3-1.島人ぬ宝
「島人ぬ宝」は、BEGINメンバー全員の生まれた島への愛を歌った曲で、曲名の読み方は「しまんちゅのたから」です。2002年にシングル曲としてリリースされ、世代を超えて多くの方に愛され続けている一曲です。同じ沖縄県石垣島市出身の夏川 りみさんや、元SPEEDの島袋 寛子さん、福山 雅治さんなどさまざまなアーティストからもカバーされています。
沖縄ならではの心地のよい横ノリのテンポで、思わず手拍子も入れたくなる曲です。カラオケで盛り上がれる一曲でもあります。
3-2.三線の花
「三線の花」は2006年にリリースされたBEGIN30枚目のシングル曲で、曲名の読み方は「さんしんのはな」です。アルバム「オキナワン フール オーケストラ」にも収録されており、映画「涙そうそう」の挿入歌でもあります。
比嘉 栄昇さんが演奏する三線の音から曲が始まり、心に沁みる一曲です。ミュージックビデオは月明かりの下、沖縄の海をバックに、BEGINのメンバーが歌います。映像の中で表示される、メンバーのコメントも楽曲と一緒にご覧ください。
3-3.笑顔のまんま
「笑顔のまんま」は2009年にリリースされたシングル曲で、アルバム「BEGINシングル大全集 25周年記念盤」に収録されています。
明石家 さんまさんが総合司会を務めたテレビ番組にBEGINがゲストとして出演した際、さんまさんが冗談半分で「エンディングテーマを作ってくれ」と言いました。BEGINのメンバーは約18時間後、本当に曲を作り上げたというエピソードがこの楽曲にはあります。
曲のコンセプトを「つらいときにこそ笑顔を!」で考えてほしいと依頼され、さんまさんへの敬意を表し「笑顔のまんま」というタイトルを付けました。
まとめ
BEGINとは、沖縄県石垣島出身の男性3人で構成されたアコースティッグバンドです。1988年に東京で結成し、現在は沖縄県を中心にブラジルやハワイなど世界中で活躍しています。
沖縄のアーティストの代表とも言えるBEGINは、家族や故郷・恋人などの愛をテーマにした温かい楽曲が多い傾向にあります。島唄や三味線など沖縄ならではの技法から、沖縄の景色が想像できる、世代を超えて愛されるバンドです。有名な曲しか知らないという方は、ぜひ色々なBEGINの曲を聴いてみてくださいね。
※当記事は2023年5月時点の情報をもとに作成しています