Orangestar（オレンジ スター）とは？経歴や名前の由来・魅力を解説！代表曲も紹介

Orangestarさんは、音声合成ソフトVOCALOIDやCeVIOを使用してオリジナル楽曲を発表している音楽プロデューサーです。別名は「蜜柑星P」と言います。ボカロ界に突如現れ爆発的に人気を獲得した後、一身上の都合から活動を休止したことで多くのファンを驚愕させました。現在は活動を再開し、企業とのタイアップなども行っています。

当記事では、Orangestarさんのこれまでの経歴や魅力、代表曲などを解説します。Orangestarさんについて興味がある方は、ぜひご覧ください！

Orangestar（オレンジスター）さんは、ニコニコ動画やYouTubeにオリジナル楽曲を投稿している音楽プロデューサーです。音声合成ソフトVOCALOIDの初音ミクやIA、CeVIOのONEを使用し、夏をイメージさせる美しい楽曲が注目を集めています。高校生のときにDAWソフトCubaseを使って楽曲制作を始め、若くして数々の名曲を生み出す大人気ボカロP（プロデューサー）となりました。

2013年4月に高校1年生だったOrangestarさんは楽曲「ノラボク」をニコニコ動画に投稿し、活動を開始しました。その後、英語を学ぶために家族とともにアメリカに移住し、「アメリカ在住の現役高校生ボカロP」として徐々に知名度を高めます。

2014年には、「イヤホンと蝉時雨」や「アスノヨゾラ哨戒班」といったヒット曲が大きな反響を呼び、有名ボカロPの仲間入りをしました。その後もニコニコ動画での再生数が100万回を超える楽曲を数多く発表し、2015年4月に1stアルバム「未完成エイトビーツ」でメジャーデビューを果たします。2017年1月には2ndアルバム「SEASIDE SOLILOQUIES」をリリースしました。

しかし、人気絶頂だったOrangestarさんは、2017年8月に楽曲「快晴」を投稿した後、約2年間音楽活動を休止します。活動休止期間中は、末日聖徒イエス・キリスト教会（モルモン教）の信徒として、アメリカで奉仕活動を行うためです。

2019年12月に帰国した後は2020年4月に楽曲「Sunflower」、5月に「Henceforth」を発表し活動を再開します。ゲームアプリ「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」に書き下ろし楽曲「霽れを待つ」を2021年1月に提供。同年7月、楽曲「Surges」が、カロリーメイトのWeb動画「夏がはじまる。」編に起用されました。

Orangestarさんの名前は、「未完成」という言葉に由来します。 Orangestarさんの別名である「蜜柑星P」は、「未完成」と同じ読みを持つ「蜜柑＋星」にプロデューサーを表す「P」を組み合わせたものです。「蜜柑＋星」を英訳すると「orange+star」となることから、「Orangestar」さんという名前がつけられました。

Orangestarさんは、小学生の頃に父の勧めでピアノを習い始め、日本の音楽系高校に入学するために本格的に練習をするようになりました。高校に合格し入学記念に父に買ってもらったCubaseを使って、DTM（Desk Top Music：コンピューターを使った楽曲制作）を始めます。

もともとは音楽を仕事にしようと思っていたわけではなく、趣味や遊びの感覚でボーカロイド曲の投稿を始めたOrangestarさん。しかし、10代の切ない葛藤をみずみずしい旋律に乗せて描く楽曲は、多くの若いファンからの支持を獲得するようになりました。

ここでは、若くして有名ボカロPとなったOrangestarさんの楽曲の魅力を紹介します。

Orangestarさんの作る楽曲は、透明感あふれる美しいメロディが魅力的です。楽曲の多くは夏をテーマとしており、青い空や海がよく似合います。Orangestarさんが調教するボーカロイドの澄み切った声も、楽曲に清涼感を添えています。

Orangestarさんが夏ソングを制作する理由はシンプルで、夏が好きだからです。夏の音や匂いが好きで、夏が1番楽しい季節だというイメージがあるとインタビューで言っています。Orangestarさん自身が8月生まれであることも理由の1つです。

Orangestarさんは、繊細かつ表現力豊かなピアノの音色が印象的な楽曲を数多く発表しています。2017年に発表されたアルバム「SEASIDE SOLILOQUIES」では、全編を通してピアノの音色を楽しめます。

ピアノを習っていたときは、それほど好きで弾いていたわけではないというOrangestarさん。自分でボカロ曲を作るようになってから、ピアノがとても好きだと実感するようになったと言っています。

Orangestarさんの楽曲には、作品の世界観を鮮やかに描いた美しいイラストが添えられています。以下でOrangestarさんの楽曲を彩るイラストレーターである、M.Bさんと夏背（かせ）さんを紹介します。

●M.B

●夏背

高校1年生で楽曲制作を始め、高い音楽センスで人気ボカロPとなったOrangestarさん。楽曲の中には、「回る空うさぎ」（2016年）、「Alice in 冷凍庫」（2017年）、「快晴」（2017年）など、多くのおすすめ曲があります。

ここでは、Orangestarさんの楽曲の中でも特に代表曲と言える3曲を紹介します。

2014年8月に公開された「アスノヨゾラ哨戒班」は、ボカロ史に残る名曲と言えるでしょう。ニコニコ動画では、Orangestarさん初のミリオン達成楽曲となりました。2022年2月現在は1,000万回再生を達成しており、「VOCALOID神話入り」タグがつけられています。YouTubeでの再生回数も4,500万回を超える大人気楽曲です。

曲名の「哨戒班」は、「しょうかいはん」と読みます。「哨戒（しょうかい）」とは、敵の攻撃や侵入を警戒して見張りをすることを表す言葉です。

「アスノヨゾラ哨戒班」は、ピコピコサウンドを特徴とする、壮大で疾走感のある楽曲です。明日を恐れていた「僕」と、「僕」を変えてくれた「君」との、切なくも前向きな別れが描かれています。

「DAYBREAK FRONTLINE」は、2016年12月に公開されたOrangestarさんの代表曲の1つです。美しく力強いピアノのメロディーと、澄んだIAの歌声が、聞き手の胸を打ちます。

曲名は、「夜明けの最前線」を意味しています。夜の闇の中でも朝日が昇る方向を目指して突き進んでいく「僕たち」の姿を描く歌詞は、葛藤を抱えながら先の見えない日々を生きる人々を勇気づけています。

「Surges」は、2021年7月にYouTubeで公開されたカロリーメイトのWeb動画「夏がはじまる。編」のために書き下ろされた楽曲です。動画はコロナ禍2年目の夏に部活動に打ち込む高校生たちの「熱量の爆発」をテーマとしています。

「Surges」のボーカルを務めるのは、Orangestarさんの妻である夏背さんと、ボカロPのルワンさんです。2021年8月にはIAと初音ミクが歌った動画がYouTubeに公開されました。スピード感あふれる曲調と、制約の中でも部活に全力を尽くす学生たちの背中を押す熱い歌詞が印象的な一曲です。

Orangestarさんは、音声合成ソフトVOCALOIDやCeVIOで楽曲を制作し、ニコニコ動画やYouTubeに投稿している音楽プロデューサーです。アメリカ在住の高校生ボカロPとして数々のヒット曲を生み出し話題となりました。Orangestarさんの楽曲の魅力は、夏を感じる透明感の高いメロディです。楽曲を聴くと青く澄んだ空や煌びやかに光る海など、夏の風景が浮かんできます。

ニコニコ動画で「VOCALOID神話入り」とタグ付けされている「アスノヨゾラ哨戒班」は、Orangestarさんを説明する上で欠かせない楽曲です。まだ聴いたことのない方は、ぜひこの機会に聴いてみてください。

※当記事は2023年2月時点の情報をもとに作成しています