ヨルシカとYOASOBIは同じ時期にSNSから人気になったアーティストです。ヒットした時期が同じで雰囲気も似ていることから、一時期は「ボーカルが同じ人ではないか」と話題になりました。実際はそれぞれの世界観がある、全く異なるグループです。しかし、似ていると感じる理由には、2組に共通点が多いことが関係しています。
当記事では、ヨルシカとYOASOBIの紹介をした後に、どうして似ていると感じるのか共通点を紹介します。どっちがヨルシカでYOASOBIなのか見分けがつかないという方は、ぜひご覧ください。
1.ヨルシカとYOASOBIそれぞれのアーティストを紹介!
近年、SNSから人気となった次世代アーティストである「ヨルシカ」「YOASOBI」「ずっと真夜中でいいのに。」。3組のアーティストはファンの中で「夜行性」という名で親しまれつつあります。しかし、それぞれのアーティストが似ており、違いが分からず混乱している方もいるでしょう。
ここでは、「ヨルシカ」と「YOASOBI」について、初めて知った方でも分かるように紹介します。
1-1.ヨルシカとは
「ヨルシカ」とは、コンポーザーのn-buna(ナブナ)さんとボーカルsuis(スイ)さんにより、2017年に結成された男女2人組のロックバンドです。コンポーザーとは、日本語で「作曲家」という意味の単語で、n-bunaさんはヨルシカの作詞、作曲、編曲を担っています。
n-bunaさんはボカロP出身で2012年から1人で音楽活動を行っていましたが、2017年にsuisさんを迎え、ヨルシカというバンドが結成されました。
1-2.YOASOBIとは
「YOASOBI」とは、コンポーザーのAyase(アヤセ)さんとシンガーソングライターのikura(イクラ)さんによる2人組音楽ユニットです。小説投稿サイトで実施されていたコンテストの「ソニーミュージック賞」を受賞した小説を楽曲にするため、2019年に結成されました。「小説を音楽にする」というコンセプトで活動しています。
レコード会社のスタッフがAyaseさんに初めて連絡をしたのは、InstagramのDMだったというエピソードが、ネットカルチャーを感じさせます。その後、ikuraさんのInstagramにアップされていた引き語り動画がきっかけとなり、Ayaseさんとikuraさんの2人組音楽ユニットが誕生します。
2.ヨルシカとYOASOBIの共通点
ヨルシカとYOASOBIが似ていて違いが分からず混乱する方も少なくありません。
ここでは、どうして似ていると感じるのか、見分けを付けるために知っておくべきポイントを解説します。また、ヨルシカとYOASOBIの共通点についても紹介します。
2-1.「夜」を連想させるグループ名
ヨルシカとYOASOBIは、どちらもグループの名前に「夜」を連想させるワードが含まれていることが特徴です。同時期に、「ずっと真夜中でいいのに。」というアーティストもSNSで話題となりました。
ヨルシカとYOASOBI、ずっと真夜中でいいのにの3組を好きなファンは、自身を「夜行性」と称します。この現象は音楽番組にも取り上げられメディアの注目を集めました。
カタカナとアルファベットで違いがあるとは言え、「夜」に由来するようなグループ名であり、違いが分からず混乱している方も多い傾向です。
2-2.SNSから人気を獲得したグループ
ヨルシカとYOASOBIは、どちらも動画投稿サイトなどのSNSを中心に話題となったグループです。特に、ヨルシカの楽曲「ただ君に晴れ」やYOASOBIの楽曲「夜に駆ける」は、SNS上で多くの人々にシェアされヒットしました。
ヨルシカは作品を前面に出すため、2人ともほぼ顔出しなしの匿名性を大切にしており、顔が分からず両グループの見分けがつかないと感じた方も少なくありません。SNSで話題性を集めた時期がほぼ同時期で、ヨルシカは匿名性の高いグループであり、違いが分かりづらいと感じる方が続出しました。
2-3.ユニットの構成が同じ
ヨルシカもYOASOBIも、男女2人組のユニットで、それぞれの役割もコンポーザーとボーカルで、ユニット構成が全く同じです。どちらもボーカルが女性であり、声は異なりますが同じユニットなのではと勘違いする方も少なくありません。
ヨルシカのsuisさんの歌声は地声がそこまで高くなく、ファルセットを使いこなしやわらかく高音を歌い上げる表現力の持ち主です。
一方、YOASOBIのikuraさんはもともとの声が高く、曲全体を通して透明感のある印象に仕上げられています。
2-4.MVがアニメーション
ヨルシカもYOASOBIも、楽曲のミュージックビデオにアニメーションを使用しています。ミュージックビデオといえば、バンドメンバーたちが出演したり、女優や俳優が出演したりする実写が主流です。
しかし、近年ではアニメーションを使うアーティストも多く、ヨルシカとYOASOBIも曲の世界観は異なりますがどちらもアニメーションを使用しています。アニメーションだとミュージックビデオを見てもどちらのグループなのか見分けがつかないため、似ていると思われる要因となりました。
3.ヨルシカとYOASOBIの違い
似ていると思われがちなヨルシカとYOASOBIですが、音楽性などのさまざまな違いがあります。ヨルシカはバンドとして活動していますが、YOASOBIは音楽ユニットとしての活動形態です。
ヨルシカメンバーはビジュアルや過去の経歴など、詳細な情報については非公開でメディア出演もしていません。しかし、YOASOBIはビジュアルだけでなく過去の経歴なども公開しており、「紅白歌合戦」などのメディア露出も行っています。
さらに、ヨルシカの楽曲はn-bunaさんが生み出す物語を音楽と映像で表現しており、楽曲同士がリンクした物語性があることが特徴的です。一方、YOASOBIの楽曲はそれぞれの曲に題材となる小説やテーマがあり、作品の世界観に没入できるような作品になっています。
4.ヨルシカとYOASOBIの代表曲
ヨルシカとYOASOBIについてもっと深く知りたい、楽しみたいと思った方のためにも、ここでは両グループの代表曲を紹介します。それぞれの曲調や雰囲気の違いに注目しながら聴いてみてください。
4-1.ヨルシカの代表曲
ヨルシカの音楽は、コンポーザーのn-bunaさんが生み出す美しい世界観を、ボーカルのsuisさんが透明感のある美しい歌声で歌い上げていることが特徴的です。
・だから僕は音楽を辞めた
2019年4月に発売された、1stフルアルバムの表題曲です。ピアノとsuisさんの透き通った歌声で始まり、早すぎず遅すぎない、聴いていて気持ちの良いテンポの楽曲に仕上がっています。
歌詞の中では、青春の中でこの先どうなるか分からない不安や葛藤、行き詰まった感覚が描かれています。
・ただ君に晴れ
2018年5月に発売され、2ndミニアルバム「負け犬にアンコールはいらない」に収録されている楽曲です。suisさんの声とギターサウンドから始まり、サビのフレーズが耳に残る曲です。
大人になりきれないまま大人になってしまった主人公が、過去を思い出しているノスタルジックな歌詞となっています。
4-2.YOASOBIの代表曲
ikuraさんの透き通るように美しい高音と、魅力的でキャッチーなメロディが特徴的な、YOASOBIの代表曲2曲を紹介します。
・夜に駆ける
デビュー後の2019年12月に発表したデビュー曲「夜に駆ける」は動画投稿サイトなどのSNSで大きな話題となり、ストリーミング再生回数は2億回を突破しました。
2023年7月時点では、「夜に駆ける」のYouTube動画再生数は2.6億回を超え、日本のみならず多くの国で聴かれています。
・群青
2020年9月にデジタル配信限定シングルとして各種配信サイトでリリースされた、YOASOBI5作目の楽曲です。
歌詞では、好きなことを続けるのは簡単ではなく楽しいだけではないが、それでも向き合い続ければ見えてくる世界がある、といった内容の言葉が綴られています。
まとめ
ヨルシカとYOASOBI、ずっと真夜中でいいのに。は度々、似ていると話題になるアーティストです。ヨルシカとYOASOBIが似ていると感じる理由には、それぞれ夜を連想させるアーティスト名であることやボーカルが女性であることなどが挙げられます。MVがアニメーションであることや、SNSから人気を博したところも似ています。
共通点が多いですが、ヨルシカはバンドであり顔出しをしておらず、YOASOBIはユニットでメディア出演が多いなど違う部分もあります。楽曲を聴き比べて、ぜひそれぞれの良さを見つけてみてくださいね。
※当記事は2023年7月時点の情報をもとに作成しています